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LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略【徹底レビュー】

社会学

寿命100年時代が到来します。

2007年に生まれた子の半分が100歳以上生きるという
予測が出ています。

否応なしにあらゆる変化を迫られます。

LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略

という本では、そんな未来に対して
どのような人生プランを立てればいいのか
3世代の仮想人生シミュレーションを通して
提言しています。
この記事ではこの本を紹介します。

こんな方におすすめ

  • 年金を受給するのがまだまだ先の方
  • これから社会がどうなるか知りたい方
  • これから子供を作ろうと計画されている方
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この本の内容

一言でいうと何?

新しい人生プランの提言書

まとめるとこんなことが書いてあります。

  • 教育→仕事→引退という3ステージの人生を前提にした社会制度
  • 今後、3ステージの継続は不可能
  • 年代ごとに新しい人生のステージのシミュレーションを例示

 

かなり分厚い内容ですが、

寿命は100年を超える時代になる

教育→仕事→引退という3ステージの人生を前提にした社会制度ですが、
これは確実に維持ができなくなります。
もし引退後に(生活レベルと多少落としたとしても)必要な生活資金を集めるには
1970年代生まれなら17.2%、
1990年代生まれなら25%も
給料から貯蓄に回さないといけません。
いかに無理なことを言っているかお分かりになるか思います。

ではどうすればいいのか?

というのが本書に提示しています。

世代が異なるジャック、ジミー、ジェーンという
3人の人生をシミュレーションすることで
どうような社会になり、
そのときどのようにキャリアや資産を築けばいいのか
子供や両親、パートナーとどう接して、協力していくか、
ということが提示されています。

直面しなくてはいけない未来であり
目を背けているわけにはいきません。

教育→仕事→引退という人生のテンプレを変え
新しい人生テンプレを作る必要があります。
ただし、その人生テンプレは一人一人で異なります。
ここが大変なところかと思います。
これまではある人生の模範テンプレがあって
いかにそれに沿った生き方ができるかで
評価や自尊心を得ることができましたが、
これからはそうはいかないようです。

自分の人生の価値を自分で設定する

という考え方がいち早く受け入れられるか。
これがポイントになるようです。

著者の経歴

著者はこのお二方です。

リンダ・グラットンさん
アンドリュー・スコットさん

リンダ・グラットンさん

ニューズウィーク日本版に公演の記事が載っていました。

2016年10月に汐留で開催されています。
写真を見るとかなりの盛況ぶりです。

リンダ・グラットン(Lynda Gratton)
ロンドン・ビジネススクール教授。人材論、組織論の世界的権威。2年に1度発表される世界で最も権威ある経営思想家ランキング「Thinkers50」では2003年以降、毎回ランキング入りを果たしている。フィナンシャルタイムズ紙「次の10年で最も大きな変化を生み出しうるビジネス思想家」、英タイムズ紙「世界のトップ15ビジネス思想家」などに選出。邦訳されベストセラーとなった『ワーク・シフト』(2013年ビジネス書大賞受賞)などの著作があり、20を超える言語に翻訳されている。‎‎

こちらの記事から引用

また同じ日に
リンダ・グラットンさんとの
対談も行われました。
こちらがその記事です。

日本の中間管理職のストレスやコミュニティについての問題点。
さらには睡眠の重要性に関することまで
幅広くお話されていました。

アンドリュー・スコットさん

オックスフォード大学トリニティ・カレッジにて文学士号(1987)、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにて理学修士号(1990)、オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジにて博士号を取得(1994)後、ハーバード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、オックスフォード大学で教鞭を執る。

ロンドンビジネススクールでは、マクロ環境要因がグローバル競争環境に与える影響を中心にマクロ経済を教え、教育優秀授業賞を複数回受賞している。

研究分野ではビジネスサイクル、金融・財政政策、長寿化を専門とする。

国際的な学術誌で幅広く論文を発表している他、デイビッド・マイルズ、フランシス・ブリードンとマクロ経済の教本を共著し、4か国語に翻訳されている。

また、2016年10月にはリンダ・グラットンとの共著「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」が出版されている。

TUTTLE-MORI AGENCY AUTHORSから引用

London Business SchoolのYouTubeチャンネルから
アンドリュー・スコットさん動画を拝見できます。

Professor Andrew Scott on Brexit | London Business School

他の著書

まんがでわかる LIFE SHIFT

こちらはマンガ版です。
長い文章が苦手な方はこちらをどうぞ

ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>

こちらもベストセラーです。
LIFE SHIFTはこの後に出版されました。
WORK SHIFTは2012年に出版なので
情報が古くなっている部分もあるかもしれません。
答え合わせのような形で読むのもありだと思います。

未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

レビューの評価

三世代の生涯の比較がわかりやすい。 私は真ん中の世代で、旧来の生き方と新しい生き方の過渡期に当たる。 スキルアップし続けなければならないのはわかった。私が持ってるオフィス系のスキルだけでは何の役にも立たんやろうから、何か他のスキルも身につけなければ。 そして、70代まで働き続けるしかないのか…。 1998年生まれのジェーンは100歳まで生きる予定やから、もっと長く働く必要がある。が、人生の選択肢は、私の世代よりもずっと多い。 どの世代でも、セルフブランディングと人脈が大きな資産になる。

読書メーターより引用

いい意味でビジネス書っぽくなかったと言うか。人の財産を「有形資産(金銭などの数値化できる資産)」と「無形資産(人脈や趣味などの数値化しづらい資産)」に分け、かつ「無形資産」に関して少なくない項数を割き解説しているので、ビジネス書にありがちな「儲けてナンボ」って感覚が薄い印象を受けた。またここ70年でどのようにライフスタイルが変化していったか解説しており、その例がわかりやすくイメージしやすい。話題になったのも納得の好著。

読書メーターより引用

読んでみて想像した未来

ほんと面白かった。
実に興味深い内容です。
私も早死にしなければ90代まで
生きる可能性も十分にありそうです。

これを読んでみて、こんなことが起こるのかな
と感じたことがあったのでそれについて
お話します。

働かない期間(スキル習得など)が必要になる

学校を卒業し、就職したら
そのまま定年までノンストップで働き続けるのが
当たり前でした。
しかし、キャリアを変更するための
中断期間、働かないで習得する期間が必要になります。

教育→仕事→引退という人生テンプレでは
生きていけない以上はこの流れは止められないです。
ということは自主的にキャリアを作っていく姿勢が大事になります。

今までは会社から言われたことに
適応させて生きてきました。
自分でキャリアが選べない分、
会社に求められる役割を果たしていくことが重要でした。
ですが、性格や能力に合わない役割をあてがわれることも多く
多くの人間関係の衝突やストレスを生んできました。

これからは自分を生かせる世界を探して
生きていかなくてはなりません。
性格や能力に合わない役割を与えられることはないですが
自分に合った世界を探すのも大変です。
本書にも書いてある通り、
様々な挑戦・実験を繰り返し検証していく必要があります。
当然、数回の失敗は避けられません。
深く傷ついたり、挑戦することに躊躇してしまい
最悪、労働する意欲をなくす人も出てきてしまうかもしれません。
安定志向が強い方はあまり冒険したくない人もいるでしょう。

出産は超慎重になる

少子化がどんなに問題になったとしても
さらに加速していきそうな流れです。
ただし出産可能年齢は変えようがないので
はたして20代、30代で出産するのは…
と考えると、

30代までに第1子を出産する人と

40代以降で第1子を出産する人、
もしくは子供を産まない人

の二極化に進むのではないか
という気がしています。
(30代までに出産する人を指す
新しいカタカナの固有名詞を作るのでしょうか)

人生を大きく左右する出来事なので
決断する時期はかなり慎重にならざるを得ないです。

70代の風俗嬢が生まれる

変な話をして申し訳ありません。
ただ、この本を読む人たちは
自分の将来について関心をもち
何かしらの行動に移す可能性が高いです。
しかし、この本を読まない人たちも多くいるわけです。
自分の将来について無関心でいる方も多いです。
むしろ大多数が無関心なのではないでしょうか。
またそのような方も尊重すべきだと思います。

ただし、ここで困ったことが起きるのが
将来の蓄えや有形、無形資産を作らずに
貧困になってしまった60代、70代の人たちが
たくさん出るということです。

もしそうなった場合、どうやって食つなぐのか。

そこで思ったのは70代の女性が体でお金を稼ぐ状況が
生まれてしまうのではないかと。

例えば70代、80代の男性で小金持ちぐらいの資産は築けた。
しかし、パートナーには先立たれたり、
パートナーがいない状況であったときに
そのお金で相手をしてもらう女性が欲しい
という需要は生まれそうです。
(若い女性が好きな人もいるでしょうが、
同年代か同年代よりちょっと年下ぐらいの女性が好きな方も多い)

また完全に孤独になってしまった人が
依存症のようにご利用される場合など

60代、70代専門のキャバクラ、風俗店が生まれるのかも
という気がしてきました。

追記

こんなツイートを発見。
シニアの性について

客側の視点のみ書かれているが
働く側の視点もあるわけで…

70代、80代が40代や10代と同じコミュニティに所属する地獄

ネガティブな未来で申し訳ないです。

世代が混じることがいいことのように書かれています。
その通りだと思いますが、
すべてがうまくいくようには感じない気持ちもあります。
水と油のように分離したままに
なることも想定に含めておかないといけないでしょう。
なぜなら、人は自分と似た価値観の人たちだけで
グループを作るからです。
人としゃべっていて楽しいのは共感を得られた時で
多くは自分と似たもの同士だからです。

世代間に信頼関係が出来上がっていれば大丈夫ですが、
大抵は分離してい待っているように思います。
同年齢で集まっているはずの学校のクラスでさえ
グループができてしまいます。

スクールカーストなんて言葉が生まれるくらいなので
単純に同じ空間に入れただけではうまくいかないでしょう。

移民の受け入れに積極的だった国々でも
今ではそれが悩みの種になっています。

それぞれの人々が好意を示すからこそ
信頼関係や友誼が築かれていくので
個人に対してかなり大きな負担を強いられる社会になりそうです。

社会制度の対応の遅れと犠牲になる人々

ネガティブなことばかりですみません。

役所や政府が動き出すのは
実際に何か事件や事故が起きてからなので
誰かが犠牲者になって、
世論が激しく追及して
はじめて社会制度を見直そうと
動き出します。

そこから実際、社会制度が整うまでに
途方もない時間と手順を要してしまうので
いつになったら社会が追い付くのか
想像もつきません。

そうなるとやはり
頼るべきは自分自身で、
自助努力第一という考えで
いきていくのがベースになりそうです。

もちろん、そこから隣人(職場、近所、親戚)などとの
協力関係も必要になってきます。

人生の時間が増えるなら楽しもう!

ネガティブな話が続きましたが
とはいっても、90年100年まで生きられるならば
年齢なんか関係なしにやりたいことを
始められる時代がくるということだと
捉えています。

もう年だから…

という言葉はナンセンスになります。
60歳ではじめても30年もあります。
何かを極めるには十分すぎる時間です。
実際は3年もあればある程度のレベルには
到達可能です。

もちろん、若いときのように
体や頭が動かないかもしれませんが
自分ができる範囲のことをやり続けるだけで
成果は生まれると思います。

先は長いので与えられた時間を
有意義に過ごすためには
という思考で生きていくのが
一番、希望に溢れているのではないでしょうか。

他書のおすすめ

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こちらも人生設計を考えるうえで
大きな指針となる本です。
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