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【高校物理】熱力学総まとめ

物理学

高校物理の熱力学はとてもシンプルです。

$$熱力学第一法則Q=\Delta U + W$$

この式の意味と理解ができれば大半の問題が解くことができます。
繰り返し問題を解いていくことで感覚的な理解も深まります。

この記事では熱力学の公式と問題についてまとめています。

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熱量・比熱・熱容量

高校物理 熱力学導入1 熱とはなにか?

比熱と熱容量の定義を押さえておきましょう。

$$比熱Q=mc\Delta T$$

$$熱容量C=\frac{Q}{\Delta T}$$
$$Q=mc\Delta T=C\Delta T$$
$$mc = C$$

水の比熱:1(cal/gK)=4.19(J/gK)

ジュールという単位が使われます。

気体分子運動論

【高校物理】気体分子運動論【熱力学】
高校物理 熱力学導入3 気体分子運動論

気体の一個一個の分子から気体全体の振る舞いを考えてきます。
気体のすべての分子の運動量は全分子の速度の平均から求められます。

$$\frac{1}{2}m\overline{v^2}=\frac{3}{2}kT$$
$$k=\frac{R}{N_A}:ボルツマン定数$$

内部エネルギーは各分子の運動量の総和と定義します。

$$内部エネルギーU=\sum_{全分子}{\frac{1}{2}mv^2}$$

単原子分子理想気体では次が成り立ちます。

$$U=\frac{3}{2}nRT$$

式にある通り
内部エネルギーは温度のみで決まります

熱力学第一法則

高校物理 熱力学導入4 熱力学第一法則

熱力学第一法則の式の意味をしっかり理解しましょう。

$$Q=\Delta U + W$$

$$\Delta U = Q + w(W=-w)$$

ややこしいのはWの符号がどちらになるかだと思います。
主語である「気体」「外力」と「する」「される」のチョイスで
+になるかーになるかが決まります。

気体がされる仕事 正
外力がする仕事 正

気体がする仕事 負
外力がされる仕事 負 ←こういう言い方はほとんどしないですが

「気体」で統一するか、「する」で統一するかは
どちらでもOKです。
理解しやすいほうで覚えてください。

感覚的に理解ができればOKです。

もう一つ重要な式は気体の状態方程式です。
$$PV=nRT$$
化学でも登場します。

$$モル比熱C=\frac{Q}{n\dot \Delta T}$$

$$定積モル比熱C_V=\frac{Q}{n\Delta T}$$
$$定圧モル比熱C_P=\frac{Q}{n\Delta T}$$

$$Q_V=nC_V\Delta T$$
$$Q_P=nC_P\Delta T$$

$$\Delta U = nC_VT$$

各分子で定積モル比熱がことなります。

単原子分子理想気体
$$\Delta U = \frac{3}{2}nR\Delta T$$
$$C_V =\frac{3}{2}R$$

二原子分子理想気体
$$C_V=\frac{5}{2}R$$

多原子分子理想気体
$$C_V=3R$$

熱力学第一法則を使って気体の変化を学んでいきましょう。

定積変化 V=一定、W=0
定圧変化 P=一定
等温変化 ΔT=0、ΔU=0
断熱変化 Q=0

定積変化

高校物理 定積変化

定積変化 V=一定、W=0

$$Q= \Delta U $$

$$Q=\frac{3}{2}nR\Delta T$$
$$Q=C_v\Delta T(C_V=\frac{3}{2}R)$$

定圧変化

高校物理 定圧変化

定圧変化 P=一定

P-Vグラフで考える

$$P\Delta V=nR\Delta T$$
$$Q=\Delta U + W$$
$$=\frac{3}{2}nR\Delta T + nR\Delta T$$
$$=\frac{5}{2}nR\Delta T$$
$$=n(C_V+R)\Delta T=nC_P \Delta T$$

$$C_P=C_V+R$$

等温変化

高校物理 等温変化

等温変化 ΔT=0,ΔU=0

$$Q= W$$

$$PV=nRT=const$$

$$P=\frac{nRT}{V}$$

P-Vグラフは反比例となる

断熱変化

高校物理 断熱変化

断熱変化 Q=0

$$\Delta U = w$$

問題を解いてみる

【高校講座 物理基礎】47 熱力学第一法則

熱力学第一法則が理解できるか確認できます。

【センター物理】熱力学演習!! ①

実際にセンター試験で出題された問題です。
熱力学第一法則が理解できれば解ける問題です。

【センター物理】熱力学演習!! ②

気体の状態方程式を使った問題も出題されています。

雑学

熱力学第二法則

【ゆっくり解説】永久機関はなぜできないのか?

永久機関は実現できると信じた人たちの試行錯誤の歴史が読み取れます。
結局は釣り合ってしまって、静止してしまう点が興味深いです。
永久機関が存在しないことを発見するきっかけが
熱力学第一法則でした。
それでも永久機関を作ろうとした人たちが、
第二種永久機関というものを作っていきます。

そして、熱力学第二法則が発見されます。

  • 熱は低温物質から高温物質へ自然と移動することはできない
  • 外から熱を吸収し、これを全部、力学的な仕事に変換することは不可能

これによって第二種永久機関も不可能だと考えられるようになり
永久機関の研究もなくなっていきました。

エアコンのしくみ

【ゆっくり解説】なぜ冷房は涼しいのか-エアコンの原理-

熱力学を利用したものとしてエアコンがあります。
これ以外にも気化熱も利用しています。

背伸びしたい高校生へ

【大学物理】熱力学入門②(仕事と熱:熱力学第一法則)

大学での熱力学講義がご覧いただけます。
シリーズものになっていて、
エントロピー、エンタルピーという状態量が登場します。

Thermodynamics and the End of the Universe: Energy, Entropy, and the fundamental laws of physics.

熱力学第二法則を違った角度から説明しています。
話が壮大すぎて、意識が遠くなってきます。

Entropy: Why the 2nd Law of Thermodynamics is a fundamental law of physics

エントロピーが増大する方向に運動していきます。
これは不可逆であるということらしいです。

まとめ

高校物理の熱力学は熱力学第一法則を押さえておくだけで
かなりのカバーを範囲できます。
実生活でも熱エネルギーの移動を意識してみるといいです。

再生リスト

高校物理 熱力学導入2 状態方程式
高校物理 温度と熱運動
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