【書評】自分のアタマで考えよう【ちきりん】

書評

自分のアタマで思考していたつもりが
実はただ「知識」をひけらかしているだけだった。

権威ある人の意見を模倣するのが思考ではない。
思考することの具体的な方法や手順を紹介している本があります。
それが

自分のアタマで考えよう

という本です。

この記事ではこの本を紹介します。

こんな方におすすめ

  • 世間の噂や嘘に振り回されてくない方
  • 他人に依存せず自立した生き方をしたい方
  • 的確な判断基準を持ちたい方
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この本の解説

一言でいうと何?

自分で思考することで情弱にならない本

情弱にならずに世間の言動に振り回されなくなる

第8章に自殺者数の統計データを使って
そこから何が読み取れるかをお話しています。

自殺の原因や背景、
男女や国で差があるのはなぜか?

これだ、という正解はありませんが、
正解がないからこそ、
自分で考えることで
自分の思考が鍛えられます

ついやってしまいがちな大事な落とし穴として
考える前に他の意見を聞いてしまい、
影響を受けるということです。

最初に他の意見を見ると思考しなくなる

最初に要約された意見、
例えばニュース、新聞を見てしまうと
一意見に過ぎない情報を
全ての情報と認識してしまいます。
つまり、それ以上深いことを思考しなくなります。

そうすると、自然と自分で思考せずに
他者の意見ばかり見るようになります。
言い換えると、顔色を窺うようになります。

その他者が上司や社長、顧客、など自分より立場の強い人や
政府、役所やニュース、新聞など
一般的に権威がある(とされる)ところの情報を
鵜呑みにする癖がつきます。

中にはこの逆で根拠もなく
何でもかんでも「陰謀論」と結びつけてしまう人もいます。

自分で思考しないということは
他者の考えや意見に振り回されるということを
自分で選択してしまっているのです。

自分で思考するということの大切さがわかり
根拠のない世間のあらゆる情報に振り回されにくい
思考が養われていきます。

他者に依存せずに自立した生き方ができる

自分で思考する前に他の意見を見ることで
自分で試行しなくなることをお伝えしましたが、
これを別の側面で言い換えると

「知識」を得ることは「思考」することではない

と表現できます。

「知識」というのは他者の考えや意見、事実の集大成です。
例えば読書をすると「知識」が蓄積されていきます。
一見、これはいいことなので誰も咎めません。
しかし、ただただ知識を積み上げていても
思考する力は養われません。

そのことは序章のところで書かれています

1970年と2010年の
プロ野球ファンの年代構成の
帯グラフを見せて
これについて何が分かるか考える問いです。
(このグラフはダミーのデータです。)

  • ファンの高齢化が著しい
  • 若年層のファンを増やす
  • プロ野球人気の低下

などを言う人が多いです。
一見もっともらしいことを考えて話しているようですが、
実はただ「知識」をひけらかしていただけで
なにも思考していないと断言しています。

耳の痛い話ですが、
「知識」の取り扱いというものを考える
良いきっかけをこの本は与えてくれます。

こういうことに気づかせることで
自分のアタマで考えるとは何なのか?
具体的に教えてくれます。

自分のアタマで思考する能力が養われることで
他者の考えに依存せずに、
自分の考えで自立して生きていけるように
なっていきます。

悩みがあっても、シンプルな判断基準で意思決定できる

第5章で婚活女子の男性を選ぶ基準

第7章で就活学生が会社を選ぶ基準

について書かれています。

このあたりを読むといかに判断基準があいまいで
その時の気分やたまたま流行っていることを重視して
周りの意見や世論を見ながら決定している。
つまり、何も思考せずに決定していることが分かります。

判断基準を減らす

まずは第5章では判断軸を減らすことを提案しています。

これは、男性を選ぶときに、ルックス、職業、年収、価値観や
家族構成(実家暮らしの可能性)、転勤の有無、一緒にできる趣味…
とあれもこれも判断基準を増やしてしまうと選べなくなります。
そこで判断基準を減らしましょうという話です。
婚活女子の例では相性と経済力の2つに絞り、
さらにそれぞれのパターン(4種類できる)で
どの男性とお付き合いができるか、
についてさらに思考していきます。

引っ越し先の物件選びや
資産運用の振り分ける判断基準も
これに当てはまりそうです。

フィルターを作る

第7章では会社を選ぶのに
会社情報(財務や設立年、理念など)を集めるよりも、
それらの情報を
どのようにフィルターをかけるのか
そのことの方が重要だと仰っています。

自分がどういう価値観で何が好きなのかが
分からないと合う会社や仕事を選ぶことができません。

著者の経歴

超有名なブロガーです。

このブログだけでも相当に価値が高いのですが
書籍を多数、執筆しています。

こちらでちきりんさん執筆の著書の紹介もしています。

生い立ち

兵庫県出身の医者の娘として生まれ、
大学卒業後に証券会社に就職。

その後、アメリカへの留学や外資系勤務。

2011年から文筆業に専念します。

文章の説得力や
問題の着眼点は恐ろしいほど高く
「なぜそこに気づけるのか?」
と舌を巻くような内容ばかりです。

発信媒体

公式ブログ

公式Twitter

他の著書

マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる

読者の反応

ちきりん本三部作完読。知識と考えるはちがう。作業時間が増えてたら、考える時間を意識的に増やしていくこと。あれもこれもでは決まらないので、判断基準はまずは2つに絞ること。グラフで書くのを意識する。 これ読むと、会議ばっかの日ってあんま考えてない日な気がしてゾッとした。設計とか振り返りとか、考える時間の使い方大切。家事は結構作業化してて、旦那の方が家事は考えてるなーって思った。

読書メーターより引用

参考になる箇所が多々あり。大抵のグラフを見ても「ふーん」位にしか思えない自分には「なんで?」「だから…?」という問いがやはり足りなかったんだなー。データや情報に対しての考え方や分析のヒントがありました。 古典は「そのテーマについて十分に考えた後にしか読まないことにした」という内容があとがきに書いてあり、言わんとすることはわかるが、そこに関してのみ納得し難い。 限られた時間で読むなら、やはり時代を超えて残ってきた古典的名著から読むべきだということは自分の中で変わらない考えです。でも総じて良書。

読書メーターより引用

出口治明氏著「本の『使い方』1万冊を血肉にした方法」より。数年前に読んだものを再読。内容は、いわゆる「クリティカル・シンキング」技法の紹介(「なぜ?」「だからなんなの?」)などだが、「階段グラフ」「思考の棚」という表現はユニーク。参考にしたい。数年たった今でも、自分のアタマで考えていないのは全く変わらないことを、痛いほどに実感。さらに、「古典を読むのは、答え探しのようなものだ」という指摘には、内心を見透かされたような気がしてちょっとショック。

読書メーターより引用

この本は、『FACTFULNESS』と同時くらいに買って読み始めたが、コンセプトが似ている。データをもとに、自分の頭で考えよう! というものである。私は「ちきりん」のファンではないので、自分のことを「ちきりん」と書いておられるのに抵抗があった。 飛ばして読んだ。

読書メーターより引用

だいぶ前に読んだはずが、今読むと新鮮味がある。何より、当時も「なるほど」と思っていたはずが、何一つ実践に落ちていないことに驚く。思考の棚を作ることも、”考える時間”を1日の中で管理することも、当時の自分にとっては興味の範疇外だったのだろう。今は違うが。今になってようやく、ここに書かれている内容を受容できる思考の文脈が自分の中に育っていたのだと気づかされた。

読書メーターより引用

感想

これを読んだきっかけ

ちきりんさんのブログを読んでいて
強い興味を抱きました。
これほど鋭く世の中を分析している人を
始めてみたからです。

本を出版していることも知り、
当時はKindleで購入しました。
もう7,8年も前の話だったと思います。

思考法の本は珍しい

思考法の本というのは
それまで見かけたことがなく
目からウロコの状態でした。

自覚なくこの思考を使っていた場面もありましたが
うまく応用できないこともありました。

転勤の時の物件選び

転勤の多い仕事でしたので、
引っ越しは何度もやっています。
転勤の度に物件の内見をしに行くのですが
ここでどの物件にするか決めるにおいて
判断基準を減らすことがカギになります。

選ぶ基準は、家賃、立地、部屋数、周囲の環境と
判断基準を上げればきりがありません。
そこで優先順位、絶対に譲れないものを選び
その基準を満たすものが一つであれば決定、
2つ以上あれば、もう一つの判断基準で決定する
という手順を踏むことで決めてきました。

実際は、6,7件回ると、
ここしかないよね、
という物件が1つぐらいはい見つかるのですが、
中には見つからず、帯に短し襷に長し
という状況も良く起こります。
あの物件でいいかと妥協する場面もあります。
その妥協する物件を選択するときに
判断基準が絞れないと決められません。

業務の効率化や円滑化は難しかった

会議でもれなく考える時間もありませんし、
なにより自分だけがこのような考え方で行動しても
周囲の人たち、上司や同僚が
この思考法を理解してくれないと
結局は押し切られたり、
人の仕事に口をはさんできたり
時間やペースを乱されたり
という状況は変わりませんでした。
(もちろん自分の責任です。
著者にあれこれ言うつもりはありません。)

結局は、自分の人生に
大きな刺激は与えましたが
何か自分の行動に変化を起こせるところまでには
至らなかったと記憶しています。

自分のアタマで考えて生きる

30代半ばを過ぎて、
組織から与えられる生き方に合わせて生きるのではなく、
自分の個性を知り、
それを生かせる(役に立てる)場所を見つけるべきだ
と強く感じました。

その場所を探すには、
自分のアタマを使って生きていくしかありません。

もっと早くにこの本と出会えれば、
全く違う生き方になったと思いますが、
過去のことを言っても仕方がありません。
今を一生懸命生きるのみです。

時間が経って再読へ

最初に読んでから7,8年以上経ちました。
こちらのブログを始めてから
また読もうと決めました。
当時読んだこの有効な情報を
どのようにして生かせるか考えたときに
この本を紹介する記事を書くことで
貢献できるのではないかと考えました。

なぜこの本が生まれたか?を考えてみた

詳しい人に聞くことが悪いことではないのです。
ただ、それに甘えてしまうと
考えなくなります。
考えなくなると考えて答える人の言いなりになります。

誰かの言いなりになると何が起きるか…
これでは古来から起こっていることの繰り返しです。

情弱として生きると理不尽で不愉快な生き方を強いられる。
このことからそのような生き方を回避するために
この本が生まれたのではないかと考えました。

再読したから何が起きる?

情報に溢れています。
過去の先人たちが残した
知見はいつでも手に入る便利な世の中です。

でも、「本当にそれでいいのか」
ということに一石を投じてくれます。

過去の先人のほうが
自分の頭で考えだした答えよりも
緻密で考え抜かれているこたえです。
自分が考え出した答えの陳腐さが浮き出てしまい
本当に恥ずかしくなります。
しかし、自分で答えを出すから
自分にとっての、現代での最適な思考や行動が
生み出せると考えます。

なぜか?

本質は変わらないけど、
個々の状況と時代が変わっていることから
その状況に合わせたカスタマイズが必要になるからです。

意外とこれが難しい。
というか、経験を積まないと
なかなか自分の具体的な行動計画までたどり着けなかったりします。

過去にデールカーネギーの「道は開ける」という本を読んでいました。
この本の例えに出てくる話が昔の状況であるがために
現代でどのように置き換えたらいいのか
分からなくなることがいくつかありました。

先人の知恵や知識をうまく昇華できていないことを実感しました。

やはり自分で答えも出す。

先人との差が起きたのはなぜかを考える
これが大事なのではないかと考えています。

他書のおすすめ

これから生きていくうえでの人生設計を
考えるのにいい本をチョイスしてみました。
正解がない分野でなおかつ
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