【線形代数学講義】連立1次方程式

線形代数

行列と基本変形によって
連立方程式を解くことが容易になります。
中学数学で教わった
加減法はまさに基本変形を使って
解を求める方法です。

当方の学習した内容を
理解し伝えることを目的としていますが
説明に脆弱な点や
表記に誤記がある場合がございますので
あらかじめご了承ください。
随時、修正していきます。

どうしても気になる場合は
フォームから
「優しく」ご指摘いただければ
助かります。

参考・引用文献

下記の資料を中心に執筆しています。
各所で引用元を記すべきですが
煩雑になるのを防ぐため
こちらでまとめて明示いたします。

書籍

  • 改訂版 大学1・2年生のためのすぐわかる数学
  • これだけ! 線形代数
  • まずはこの一冊から 意味がわかる線形代数
  • 線型代数―Linear Algebra(長谷川 浩司/著)
  • 線型代数入門( 斎藤 正彦/著)

詳しくはこちらの記事で紹介しています。

動画

  • 予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」
  • Masaki Koga [数学解説]
  • AKITOの勉強チャンネル
  • 式変形チャンネル

詳しくはこちらの記事で紹介しています。

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線形代数学講義

連立\(n\)元1次方程式

連立\(n\)元方程式を下記のように表せる。

$$\forall i,j a_{ij} ,b_i \in \mathbb{R}\\
\begin{cases}
a_{11}x_1 + \cdots + a_{1n}x_n = b_1 \\
a_{21}x_1 + \cdots + a_{2n}x_n = b_2 \\
\vdots \\
a_{m1}x_1 + \cdots + a_mnx_n = b_m
\end{cases}$$

これを行列の積の形で表現する。

定義
$$ A=
\begin{pmatrix}
a_{11} & \cdots & a_{1n} \\
\vdots & \ddots & \vdots\\
a_{m1} & \cdots & a_{mn}
\end{pmatrix}
,$$
$$\bf x =
\begin{pmatrix}
x_{1}  \\
\vdots \\
x_{n}
\end{pmatrix}
,\bf b =
\begin{pmatrix}
b_{1}  \\
\vdots \\
b_{n}
\end{pmatrix}$$
とする。このとき$$A\bf x = \bf b$$
を満たす連立\(n\)元1次方程式について
\(A\)を係数行列、\(\bf x\)を解と呼ぶ。
このとき
\(\tilde{A} := \begin{pmatrix}
A & \bf b
\end{pmatrix}\)を拡大係数行列という。
\(\tilde{\bf x} :=
\begin{pmatrix}
x_{1}  \\
\vdots \\
x_{n} \\
-1
\end{pmatrix}\)とすると
$$\tilde{A}\tilde{\bf x} = \bf o$$
となる。

\(A\)の逆行列を掛ける

\(A\)が正則である場合

$$A\bf x = \bf b$$

これに左から\(A^{-1}\)を掛けると
$$\bf x = A^{-1}\bf b$$

次元が大きくなると
逆行列の存在がが不明な場合が多い

拡大係数行列を基本変形する

\(\tilde{A} = \begin{pmatrix}
A & \bf b
\end{pmatrix}\)に左基本変形を施すことで
方程式の解を求めることができる。

次の連立方程式の解を求める

\(\begin{cases}
x_1 + 2x_2 + 3x_3 = 4 \\
2x_1 + x_2 + 3x_3 = 0 \\
-2x_1 + 3x_2 + x_3 = 1
\end{cases}\)

拡大係数行列を左基本変形する

\(\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 & 4 \\
2 & 1 & 3 & 0 \\
-2 & 3 & 1 & 1
\end{pmatrix}
\)

3行目に2行目を足す

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 & 4 \\
2 & 1 & 3 & 0 \\
0 & 4 & 4 & 1
\end{pmatrix}
\)

2行目に1行目×2を引く

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 & 4 \\
0 & -3 & -3 & -4 \\
0 & 4 & 4 & 1
\end{pmatrix}
\)

2行目を-3で割る

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 & 4 \\
0 & 1 & 1 & \frac{4}{3} \\
0 & 4 & 4 & 1
\end{pmatrix}
\)

3行目に2行目×4を引く

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 & 4 \\
0 & 1 & 1 & \frac{4}{3} \\
0 & 0 & 0 & -\frac{13}{3}
\end{pmatrix}
\)

よって解なし

\(\tilde{A}\)に0でない数が
一番右の列にしかない行があるとき「解なし」となる。

定理
\(A\bf x = \bf b\)
\(\tilde{A}\)を拡大係数行列とする。

  1. \({\rm rank}A = {\rm rank}\tilde{A} \Leftrightarrow \)連立方程式は解を持つ
  2. \({\rm rank}A = {\rm rank}\tilde{A}\)のとき
    \(A\)の列数を\(n\),\(r={\rm rank}A\)とすると
    解は\(n-r\)個のパラメータを用いて表される

\(\begin{cases}
x_1 + 2x_2 -2x_3 +x_4 + 3x_5 = 2 \\
2x_1 + x_2 +2x_3 + x_5 = 3 \\
-2x_1 -3x_2 +2x_3 -x_4 + 2x_5 = 1
\end{cases}\)

拡大係数行列を左基本変形する

\(\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
2 & 1 & 2 & 0 & 1 & 3 \\
-2 & -3 & 2 & -1 & 2 & 1
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
2 & 1 & 2 & 0 & 1 & 3 \\
0 & -2 & 4 & -1 & 3 & 4
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
0 & -3 & 4 & -2 & -5 & -1 \\
0 & -2 & 4 & -1 & 3 & 4
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
0 & -1 & 0 & -1 & -8 & -5 \\
0 & -2 & 4 & -1 & 3 & 4
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
0 & 1 & 0 & 1 & 8 & 5 \\
0 & -2 & 4 & -1 & 3 & 4
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 2 & -2 & 1 & 3 & 2 \\
0 & 1 & 0 & 1 & 8 & 5 \\
0 & 0 & 4 & 1 & 19 & 14
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 0 & -2 & -1 & -13 & -8 \\
0 & 1 & 0 & 1 & 8 & 5 \\
0 & 0 & 4 & 1 & 19 & 14
\end{pmatrix}
\)

\(\to\begin{pmatrix}
1 & 0 & 0 & -\frac{1}{2} & -\frac{25}{2} & -1 \\
0 & 1 & 0 & 1 & 8 & 5 \\
0 & 0 & 4 & 1 & 19 & 14
\end{pmatrix}
\)

よって

\(x_1=-1+ \frac{1}{2}\alpha + \frac{25}{2}\beta,\\
x_2= -\alpha -8\beta +5,\\
x_3 = 4 (-\alpha -19\beta +14),\\
x_4=\alpha ,\\
x_5=\beta \)

定理
行列\(A\)を\(n\)次正方行列とする。
\(A\)が正則\(\Leftrightarrow A\bf x = \bf o\)が
\(\bf x = \bf o \)以外に解を持たない。

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コメント

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